ソウルへGO!!

2015年製作/1時間49分
原題:Seoul Searching

監督:Benson Lee

Cast

Cast overview, first billed only:
Justin Chon Justin Chon Sid Park
Jessika Van Jessika Van Grace Park
In-Pyo Cha In-Pyo Cha Mr. Kim
Teo Yoo Teo Yoo Klaus Kim
Esteban Ahn Esteban Ahn Sergio Kim
Rosalina Lee Rosalina Lee Kris Schultz (as Rosalina Leigh)
Albert Kong Albert Kong Mike Song
Heejun Han Heejun Han Chow
Crystal Kay Crystal Kay Jamie
Nekhebet Kum Juch Nekhebet Kum Juch Jackie Im
Uatchet Jin Juch Uatchet Jin Juch Judy Im
Sue Son Sue Son Sara Han
Gwi-hwa Choi Gwi-hwa Choi Mr. Chae (as Guyhwa Choi)
Seong-guk Choi Seong-guk Choi Gangster Song
David Lee McInnis David Lee McInnis Sergeant Gallagher

コエボンラジオをお聴きのみなさん、こんばんは。女優オノユリの映画の話をしましょうよ、のお時間です。

昨年、このラジオにも何度か出演してくれている、わたしの良き友人で、女優でシンガーソングライターの美しい人、本間愛花さん が会社を立ち上げて事務所を構えました。事務所…わたしの住まいに近いのですが、まだ伺ったことないのですよね。近くに美味しいお店があるので、二人でランチをしたりもしたのですが、事務所へは伺っていないのです。あれ?

「きてきてー」とは言ってくれるのですが、いつ迎え入れてくれるのでしょうか(笑)近くに住んでるのに…ねぇ。

なにかお祝いを…と漠然と考えていたのですが、中々お祝いに贈るものを思いつかなかったのです。「事務所の内装も徐々に…」と言っていたので、お役に立てるもので彼女の側で元気をもらえるようななにか…と言うことで、手間のかからなそうな観葉植物にしようと思い付きました。ただ、やはり本人のイメージする事務所のテーマのようなものがあるかもしれませんし、わたしは伺ったことがないからわからないし…と言うことで、幾つか本人に写真を送ってどれがいいか尋ねました。

実は、内心この観葉植物が一番彼女に似合いそう!と思っていた植物がありました。

ストレリチア、オリーブ、モンステラ、パキラ、この4種類の観葉植物はお祝いの贈り物にもふさわしく、丈夫で強いので、それぞれの花言葉と豆知識と一緒に本人に尋ねると、ストレリチアかオリーブ、との希望でした。オリーブは、わたし自身育てているのもあり、とても強い植物なのでおすすめではあるのですが、実は彼女に一番似合いそうと思っていたのが、ストレリチア、日本語では極楽鳥花という火の鳥のようなお花を咲かせる植物でした。花言葉は「輝かしい未来」彼女の側で、エネルギーたっぷり元気にのびのび育ち、暗闇の中でもきっと輝かしい未来を照らしてくれるような、こちらのストレリチアを贈りました。

本間愛花さんとわたくし、オノユリは以前 塩屋俊(しおやとし)先生のもと、Actors Clinicと言うわたしたちにとって特別な場所でお芝居の勉強をしていた同期なのです。その頃から何年も経ち、今どうしているかわからない仲間もいる中、お互い刺激をもらいながら、わたしは彼女に勇気ももらいながら、今もこうして芸能で生きている、共有する過去が溢れるほどある仲間です。

本日お話する映画は、韓国映画ですが、少し趣がちがいます。

どのようなお話でしょうか?

ソウルへGO!!

2015年製作/1時間49分
原題:Seoul Searching

監督:Benson Lee

1986年、海外で生まれ育った韓国系の少年少女達は、ソウルへやって来た。サマーキャンプで自分達のルーツに触れる彼らの、熱くてまぶしい青春の一夏が始まる。(netflix https://www.netflix.com/jp/title/80106230)

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韓国映画が好きで、よくこのコーナー「女優オノユリの映画の話をしましょうよ」でもお話していますが、ちょいちょい苦手な分野があったりします。韓国映画の場合は、ラブコメディとコメディが少し苦手です。苦手というよりも、韓国のスリリングなミステリーやドラマが好きすぎる…というのがおそらく原因かもしれません。

本日お話する『ソウルへGO!!』はタイトルがコメディ感あって、なんとなく鑑賞してこなかっかった作品です。すみません、いつもなんだか偏ったことを言っているわたしです…。

この作品、鑑賞してあれ?と気づいたのですが、結構全編英語なのです。韓国語は圧倒的に少ないです。

まず、この主人公たち1986年の韓国系少年少女たちがなぜ海外で生まれ育ったかと言うと、朝鮮戦争がきっかけなのです。この主人公たちの親の世代、1950年から朝鮮戦争が始まります。この戦争が、残虐を極め、「数百万人が犠牲となり国が壊滅状態で、人々は故郷を失った」このように『ソウルへGO!!』の、物語は始まります。余談となりますが、この朝鮮戦争の開戦がきっかけで、太平洋戦争で敗戦しボロボロだった日本は朝鮮特需ができ、急激に戦後復興と経済成長していったのです。

韓国と北朝鮮の休戦後、『ソウルへGO!!』の主人公の親世代たちは夢と希望を抱え移住していきます。子どもたちに同じ思いをさせないと願って。けれども、そこに起こった問題が、子どもたちが他国の文化に染まり、韓国文化に馴染めなくなってしまう、ということでした。親ですら、自分の子供を他人のように感じてしまうといったケースもあったそうです。そして80年代に韓国政府が取り組んだのが世界中にいる韓国系の2世を韓国に招き、サマーキャンプを行い、韓国の文化に馴染んでもらう、と言った取り組みでした。しかし、その取り組みは、たった数年で終わったそうです。なぜなら、海外育ちのティーン・エイジャーは、誰の手にも負えなかったから!という、実際にあったお話が元になっているのですが、実はベンソン・リー監督の実体験なのでは?とも言われています。

少年少女の中で、メインが5-6名いて、全員海外生まれの海外育ち、その中のひとり、シド・パーク役のインパクト大な男の子は、なんか引っかかるなぁ・・・と思ったら、わたしが住んでいたOrange Countyの生活していたエリア出身の方でした。Orange Countyは役者が多いので、当時一緒に遊んでたかもしれないですね(笑)そうそう、わたしの住んでいた所は、2ブロック先に韓国のスーパーがあるほど韓国人が多くて、わたしの乗っていた車も韓国人の整備士さんにいつもお世話になっていました。アメリカのスーパーよりも、どこか懐かしい韓国のスーパーが好きでよく行ってました。数年前にお仕事で中井プロデューサーと顧客とLAとOrange Countyへ行く機会があり、その時に懐かしすぎて行きたくてお二人を韓国スーパーへお連れしたんですよー!(爆笑)2人ともアメリカへ来たはずなのに一気に韓国に旅行に来たみたいな気分になっちゃって、日本では手が出ない箱入りの生うにを買ったりして、夜中に3人で食べましたね(大笑い)もちろん、仕事です。仕事。(笑)

少し脱線しましたが、映画『ソウルへGO!!』に出演している少年少女はほぼまさしく等身大の韓国系2世。韓国語が話せない、書けない子もいます。少年少女が一箇所に集められたら、そりゃパーティーが開かれるわけで、ここらへんは映画「アメリカン・パイ」シリーズを彷彿とさせますし、まさしくアメリカンな展開の映画なのですが、韓国がメインテーマの映画なので、すべてをアジア人で演じつつ、洋画のバランスが取れていると言う、アメリカンな韓国映画です。

そしてこの出演者たちが、それぞれ海外育ちなので個性が豊かで、5人しか挙げないのが勿体ないくらいなのですが、シド・パークはシド・ヴィシャスに憧れるパンクロックな少年。グレースはマドンナをセクシーに歌い踊る少女、クラウスはドイツで生まれ育ちドイツ人彼女がいる気品のある少年、セルジオはメキシコ生まれで心もメキシカンな陽気な少年…少年?(一応少年)クリス・シュルツは外国人のご夫婦に養子に迎えられた女の子。他にも紹介したいキャラクターいっぱいいるのですが、訳わからなくなっちゃいそうなので、ひとまずここまで!で、この5人を主軸にひと夏の青春を駆け巡るわけです。ブレックファスト・クラブのように、個性の違うみんなの心が右往左往するのです。

文化や歴史や言語、家族の背景。生まれ育った環境が違っても、既に言葉が話せなくても、心に『故郷』というものは存在するようなのです。

なんだろう、ティーン・エイジャーや学生のパーティーってほんとバカ騒ぎじゃないですか。言っておきますけど、経験があるので知っています。ただの馬鹿騒ぎです。あ、ごめんなさい語弊がありました。パーティーって大人になってもただの馬鹿騒ぎです。(笑)ただ、パーティって知り合うきっかけ、仲良くなるきっかけとしては最高の場だと思うんですよね。で、ティーンや学生なので、みーんな単なるばかでしかない、ないんですけど、本当はそれぞれに抱える背景があって、ばか騒ぎで一瞬忘れたって、人にはそう見えなくたって、自分の抱える心の寂しさ、のようなもの、は次の日には戻ってくるんですよね。

どんなに、海外生まれで海外育ちで自由奔放な彼らが羨ましくたって、みんな同じように抱えているものがあるのです。そして、一人ではどうしようもないことがあり、どんなきっかけでその問題と向き合うことになるのか、と言う、韓国の国内外を規模に大きな背景を描いてもいる作品でした。

韓国と日本って本当に不思議な国だなぁ、と思います。

ベンソン・リー監督『ソウルへGO!!』韓国系2世の少年少女がサマーキャンプで出会った一生の仲間たち。

一生の仲間を恋しく思ったり改めて大切に思ったり。わたくし、オノユリの場合は冒頭でお話した女優でシンガーソングライターの本間愛花との出会いと、Actors Clinicの仲間たちとばかみたいに笑って泣いた日々をぎゅーっと抱きしめるような時間を鑑賞後に過ごしました。

自粛期間、普段なんとなく選ばない映画も、鑑賞すると気づかない自分の存在に気付かされたりもしています。

ではまた映画の話をしましょうね、オノユリでした。

THE PROM

 

2020年製作/132分/G/アメリカ
原題:The Prom

Director: Ryan Murphy・ライアン・マーフィー

Cast

Cast overview, first billed only:
Meryl Streep Meryl Streep・メリル・ストリープ Dee Dee Allen
James Corden James Corden・ジェームズ・コーデン Barry Glickman
Nicole Kidman Nicole Kidman・ニコール・キッドマン Angie Dickinson
Kerry Washington Kerry Washington Mrs. Greene
Keegan-Michael Key Keegan-Michael Key Principal Tom Hawkins
Andrew Rannells Andrew Rannells Trent Oliver
Ariana DeBose Ariana DeBose Alyssa Greene
Jo Ellen Pellman Jo Ellen Pellman Emma Nolan

コエボンラジオをお聴きのみなさん、こんばんは。オノユリの映画の話をしましょうよのお時間です。

先週、先々週と井筒和幸監督をゲストにお迎えし、映画『無頼』について贅沢なお話をたっぷりお伺いいしました。「映画『無頼』が封切られてから、大評判でヒットし始めています。」と井筒監督よりご連絡いただいております。引き続き、コエボンラジオ「オノユリの映画の話をしましょうよ」でも映画『無頼』を応援してまいりますので、みなさまも大評判の『無頼』を是非ごらんになって感想などお寄せくださいね。公開したばかり、2021年のお正月映画、井筒監督の『無頼』全国で順次公開中です。

『無頼』のお得な全国共通前売り券ご希望の方は、jca@jat.or.jp へお問い合わせ下さい。1枚1400円なので、1枚でもお得ですが複数枚ご購入の場合はかなりお得です。東京ではお取り扱いがないお店が多いので、お気軽にメールを頂ければと思います。

さて、本日お話する映画は、12月4日公開、12月11日配信開始された新作映画です。

THE PROM

2020年製作/132分/G/アメリカ
原題:The Prom

Director: Ryan Murphy・ライアン・マーフィー監督

わたくし、アメリカのドラマシリーズ「Glee」が大好きなんです。もう、本当に夢中で観ていました。役者の勉強を日本でも初めてまもなく、感情の勉強をしている時に、自分が一番幸せ!と思う瞬間を用意しなければいけないクラスがあって、何を持ち込んでもokなのですが、わたしはタブレット端末を持ち込んで、「Glee」のエピソードの中でも特に幸せを感じたエピソードの、最も幸せな瞬間を鑑賞し始めたんです。1〜2分かな?で、2分後わたしの顔を見た先生に爆笑されました。「ひと目で幸せなんだなって伝わる!」と。それほどわたしの心を今でも揺さぶり続ける大好きなドラマシリーズが「Glee」なのですが、この「Glee」のエグゼクティブプロデューサー、監督、原作、脚本などを務められているのが、本日おはなしする『The Prom』のライアン・マーフィー監督なのです。

Story

メリル・ストリープとニコール・キッドマンが共演し、テレビシリーズ「glee グリー」のライアン・マーフィが監督を務めたNetflixオリジナルのミュージカル映画。

インディアナ州の田舎町で同性の恋人とプロムに行きたい女子高生を応援するために、落ち目のブロードウェイスターたちが、町に乗り込んでくる。(Netflix: https://www.netflix.com/title/81079914

共演は「ワン チャンス」のジェームズ・コーデン、「ザ・プレデター」のキーガン=マイケル・キー、「ジャンゴ 繋がれざる者」のケリー・ワシントン。Netflixで2020年12月11日から配信。

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ライアン・マーフィー監督の「The Prom」ですが、原作はブロードウェイでミュージカル作品賞を始めトニー賞6部門にノミネートされた「PROM」なんですね。うわぁ、この作品ブロードウェイで鑑賞したかったですね・・・。これだけ華やかな作品はブロードウェイでみたら相当感激すると思います。

もちろん、原作とはまた違う作品かと思いますが、ライアン・マーフィー監督の「The Prom」は流石、わたしの大好きな「Glee」の世界を彷彿とさせる歌唱!それにダンスはキレッキレ!全編を通して煌びやか、華やか、陽気!心を大いに盛り上げてくれます。

更に、落ち目のブロードウェイスターたちが、実際のスターたちっていうのが最高なのです。

最高にかっこいい女優、メリル・ストリープが落ち目のスター!

ミシェル・オバマ大統領夫人も出演したアメリカのコメディ番組「レイト・レイト・ショー(Late Late Show)」の司会を務めるジェームス・コーデンが落ち目のスター!

美しすぎて素晴らしい芝居がその圧倒的美貌で隠れる女優、ニコール・キッドマンがコーラスガール!

嘘でしょ・・・って笑ってしまうような布陣なのです。

そして本物のスターたちのオーラたるや。もう、華やかできらびやかでとにかく楽しい!

ストーリーは、10代の女子高生のLGBTQが主軸で、全くLGBTQが受け入れられていない世界に生きる女の子の前向きさが素晴らしいです。身近にLGBTQの方がいる方と、身近に感じられたことのない方ですと、映画の感想は全く違うかもしれないですね。LGBTQ、セクシャルマイノリティを表現する言葉で、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーの頭文字と、そのLGBTに当てはまらない方、LGBTの総称、クィア (Queer)が含まれLGBTQという、言葉で表現されています。

LGBTQが理解されていない世界でレズビアンとして生きて行くことってこんなに辛いの?と思わされました。ライアン・マーフィー監督の「The Prom」本当に明るく楽しい物語なのですが、その中でもにこにこ前向きな女子高生の境遇が辛くて、実際に彼女が存在したら…と考えたらぞっとしました。

ライアン・マーフィー監督の「The Prom」いいところがたくさんあるのですが、LGBTQを理解しやすいところが面白かったんですよね。常々、アメリカの大統領が敬虔なクリスチャンと聞くと、わたしの心をよぎるのが、LGBTQ反対派なのかな?ということでもありました。聖書というのは「アダムとイヴ」の物語から始まりますよね。そして、その教会に通う人に対してはなんとなく漠然といい人、真面目な人、のようなイメージを描くところがありませんか?そこをですね、この映画では分かりやすくつついてくれるのです。人間ていうのは適当な生き物なのです。(笑)語弊がありますね。わたしは、自分が本当に適当な人間だなぁ。と思うのです。(笑)

そしてこの聖書の話をするシーンが、わたしが「Glee」でも大好きなシーンの1つでもある、巨大なショッピングモールをつかっての最高に盛り上がるシーンの一つでもあるのです。ライアン・マーフィー監督のお気に入りなのかな…?と思うと、このお会いしたことのないライアン・マーフィー監督が凄く身近に感じられたり、あのモールシーンを大好きな人がいっぱいいるからだなぁ、と思うと「Glee」で初めて登場したモールシーンを思い出して泣きそうになったり…。実に個人的な感想を本日は盛り込ませていただいていて(笑)ありがとうございます。

個人的な感想の続きで言ってしまうと、ライアン・マーフィー監督の「The Prom」40%くらいは残念に思うところがありました。理由はね…今思うと、「Glee」じゃないからなのかなぁ…。ミュージカル映画にたいして結構はっきり「好き」と「そうでもない」にわたしは分かれるんですよね。具体例を出すと、映画『CHICAGO』は大大大大好きな作品で、『バーレスク』は全然そうでもない。なんとなく自分ではルールが分かるので、「そうでもない」部類に入りそうな映画は自然に避けてたりします。実は「The Prom」もライアン・マーフィー監督でなかったら鑑賞していなかったかもしれません。自分の割り振ってるルールが全然わからないのですが、ひょっとしたらミュージカル映画と言うジャンルが「そうでもない」なのかもしれないですね。例外がたくさんあるだけで(笑)

ライアン・マーフィー監督の「The Prom」40%は、好きの裏返しにあるとおもいます。ニコール・キッドマンがわたしの愛する『CHICAGO』へのオマージュを捧げた時にもっと聴きたい!!が満たされなかったのだとおもいます。わたしの愛する『Wicked』に登場する「グリンダとエルフィー(エルファバ)」という単語は登場するし、心は「あの歌!!」が流れているのですが、聴かせてもらえない…そのモヤモヤが積もったのかもしれないです。要するに、わたしの愛するものたちがライアン・マーフィー監督の「The Prom」のいたる所に存在して、わたしはそのたびに「オリジナルの愛するもの」を観たくなってしまうのですが、観れないもやもや。これです。

みなさんはどのような感想をお持ちになるでしょうか?

ぜひ、教えてもらいたいです。

ライアン・マーフィー監督の「The Prom」落ちぶれたブロードウェースターたちが再び名声を得るために、LGBTQの女子高生を利用しようとする煌びやかで、華やかな物語です。

映画は最高ですね。

また来週、映画の話をしましょうね、オノユリでした。

バーニング 劇場版

2018年製作/148分/PG12/韓国
原題:Burning
配給:ツイン

監督:イ・チャンドン監督

Cast

Credited cast:
Ah-In Yoo Ah-In Yoo・ユ・アイン Lee Jong-su・ジョンス
Steven Yeun Steven Yeun・スティーブン・ユァン Ben・ベン (as Yeun Sang-yeop)
Jong-seo Jun Jong-seo Jun・チョン・ジョンソ Shin Hae-mi・ヘミ
Soo-Kyung Kim Soo-Kyung Kim Yeon-ju
Seung-ho Choi Seung-ho Choi Lee Yong-seok
Seong-kun Mun Seong-kun Mun Lawyer
Bok-gi Min Bok-gi Min Judge
Soo-Jeong Lee Soo-Jeong Lee Prosecutor
Hye-ra Ban Hye-ra Ban Jong-su’s Mom
Mi-Kyung Cha Mi-Kyung Cha Hae-mi’s Mom
Bong-ryeon Lee Bong-ryeon Lee Hae-mi’s Sister

コエボンラジオをお聴きの皆さん、こんばんは。「オノユリの映画の話をしましょうよ」のお時間です。

みなさんは普段、どのようなコミュニケーションが多いですか?感染症の対策のため、対面でのコミュニケーションが減っているかたも多いのではないでしょうか?

わたしは、Twitter, Facebook, Instagram, とSNSをしていまして、ダイレクトメッセージは開かないのですが、コメントが嬉しくていつも楽しく利用しています。

SNSといえば、LINEもそうですね。わたしの場合交友関係が少ないので、そんなにまめではないのですが、舞台や映画のグループラインは幾つかあり、お仕事関連でのメッセージのやり取りは都度とても多くなります。

お仕事はさておき、唯一中のいいグループラインのメンバーが時々ぽつりと興味深いメッセージをくれるので、今日はちょっとだけ ラジオで紹介しようかな、と思います。

テーマは「最近の癒やし」

NYCのロックフェラーセンターに毎年世界最大級のクリスマスツリーを飾るのですが、クリスマスツリーにする木が決まったというニュースがNYCでは流れるそうなんですね。すると、そのクリスマスツリーから、両手に収まるくらいの小さなフクロウが見つかったそうなんです!フクロウちゃん、夜行性だから寝ていたら逃げるチャンスを逃しちゃったみたいで、そのまま寝続けていて気づいたらマンハッタン・・・映画になりそうなお話ですね。もちろん保護されて、森に返されるそうです。

更に、セントラルパークでも10月頃からフクロウくんが見られるようになったそうで、バリーと名付けられて、NYではフクロウ熱が急上昇中だそうです。アメリカの感染者25万人を受けてバードウォッチングがNYCで流行っているそうです。写真も送られてきたのですが、堂々とした風貌がかっこよくて自分を鑑賞に来た人間たちを見下ろす姿は達観した者の姿に見えました。でも実は、カップルのガールフレンドと一緒のところも目撃・・・パパラッチ?されていて、感染症や大統領選挙の行方でくたくただったNYの皆さんの心の癒やしになっているんですね。

よろしければ、みなさんの「最近の癒やし」も教えて下さい。一緒に写真等も見られたら嬉しいです。わたしの小さな癒やしも出来れば写真か映像で撮りたいのですが、絵的には映えないかもしれません・・・笑!ではまた、「最近の癒やし」シリーズとして他の癒やしも時々ご紹介したいと思います。

バーニング 劇場版

2018年製作/148分/PG12/韓国
原題:Burning
配給:ツイン

監督:イ・チャンドン監督

作家志望の男は、幼馴染に旅行中の猫の世話を頼まれる。アフリカから帰ってきた幼馴染を迎えに空港へむかうと、彼女は見知らぬ男と一緒だった。(NETFLIX https://www.netflix.com/search?q=%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0&jbv=81015498

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本日は、韓国映画、イ・チャンドン監督「バーニング 劇場版」のお話をしましょう。

こちらの映画、鑑賞しながらまず感じた 違和感 がありまして、韓国映画なんですが、韓国映画よりも日本映画のような、華流(中国語圏)の映画のような印象を受けました。これが、感覚的な物なので、言葉で説明するのが難しいのですが、映像のテンポは大きいと思います。

日本映画橋口亮輔監督「恋人たち(2015)」に近いものを感じました。

とにかく、イ・チャンドン監督「バーニング 劇場版」は鑑賞しながらであったり、鑑賞後に自分で言葉にしようと振り返るたびに、不思議な感覚に包まれる作品で、今回ラジオでお話するの難しいかな・・・とも思ったのですが、同時に、こういう映画こそ、コエボンラジオ「オノユリの映画の話をしましょうよ」でわたしの気の向くままにその映画についてお話するべき作品なのではないかと思い至りました。

なので今日は、作品を肌で感じる、オノユリの感覚的なお話になるかと思いますので、心に余裕を持ってお楽しみいただければ幸いです。

もう少し詳しく、お話の内容に触れていきましょう。

「シークレット・サンシャイン」「オアシス」で知られる名匠イ・チャンドン監督の8年ぶり監督作で、村上春樹氏が1983年に発表した短編小説「納屋を焼く」を原作に、物語を大胆にアレンジして描いたミステリードラマです。(映画.com https://eiga.com/movie/89044/

村上春樹氏の原作と聞いて、肌で感じた日本映画の感覚というものへの理由がわかった気がしました。

小説家志望の青年ジョンスは、幼なじみの女性ヘミと偶然再会し、彼女がアフリカ旅行へ行く間の飼い猫の世話を頼まれます。ヘミの飼い猫「ボイル」はジョンスがヘミの留守中に餌を上げに行っても一向に姿を見せず、本当に存在するのか怪しいくらい。それでも、ヘミのことを思い、部屋へ餌を上げに通うジョンス。アフリカにいるヘミからジョンスへ帰国日の連絡が入り、迎えに行くとアフリカで知り合ったという男 ベン と一緒に帰国していました。

主演は、小説家志望のジョンスを演じる、ユ・アイン。幼馴染のヘミはオーディションで選ばれた新人女優チョン・ジョンソ。アフリカから一緒に帰ってきた男、ベンをテレビシリーズ「ウォーキング・デッド」のスティーブン・ユァンが演じています。スティーブン・ユァンはいつも若さが弾けるイメージの役でお見かけしていたので、ちょっと気取ったお金を持った青年の役は不思議な感じがしてしまいます。やっぱり「ウォーキング・デッド」のグレンが大好きだったのでその印象がわたしにこびりついているんでしょうね(笑)

金持ちの男ベンはなぜお金を持っているのかわからない。ポルシェを乗り回し、ベンと同様に気取って見える友人と集まってゆったりと時間を過ごす。一方ジョンスは家庭の問題を抱え、実家で一人牛の世話をし、オンボロのトラックで走り回る。ヘミに呼び出され喜んで向かうと、ベンも居る。ベンの家へ行き、ベンの友達と時間を過ごす。ジョンスはその場を俯瞰でみつめ、ヘミはアフリカの舞を披露、優雅なベンの友人たちはヘミを珍しそうに眺め、ベンはあくびをしている。

ある日、ベンはヘミと一緒にジョンスの自宅を訪れ、「僕は時々ビニールハウスを燃やしています」という秘密を打ち明ける。そして、その日を境にヘミが忽然と姿を消してしまう。ヘミに強く惹かれていたジョンスは、必死で彼女の行方を捜す。(映画.com https://eiga.com/movie/89044/

イ・チャンドン監督「バーニング 劇場版」、作品自体は、ミステリーやドラマというジャンルではありますが、鑑賞している上で中々ミステリーを感じません。むしろ、キャラクター一人一人の目的が掴みどころがないので、この物語ちゃんと終わりは来るのだろうか・・・と何度かよぎりました。しかし、面白いのが、作中にぽろぽろとパワーワードが登場します。なんだかそういった言葉に惹きつけられつづけるのです。先ほどお話した、一向に姿を表さないヘミの飼い猫「ボイル」とか。ね?なんだか気になるでしょ?

そして、このヘミは パントマイム を習っていてパントマイムでみかんを食べ、こんな事を言います「そこにみかんが『ある』と思い込むのではなく、みかんが『ない』事を忘れればいいのよ」どうですか?言葉が引っかかりませんか?

更に、ベンが「ソレはつまりただのメタファー」といい、ヘミが「メタファーって?」と尋ねると、「それについてはジョンスに聞いてごらん」という会話のあとで、メタファーの説明は一切ありません。伝わりますか?たわいのない会話の中にぽこんと日常では聞き慣れない、他では耳にしないやり取りが加わり、その言葉や会話だけが鑑賞者であるわたしたちの中に徐々に蓄積されていくのです。

しかし、この作品、点と点が徐々に線になるわけではありません。あくまでも、点と点と点と点・・・。一向に線になる気配がないのです。そしてヘミは姿を消し、ジョンスが必死に線を探す・・・。

そして、わたしたちもこのイ・チャンドン監督「バーニング 劇場版」を鑑賞中に蓄積された、わたしたちの中に残った言葉の数々に気づきます。ふと、不安にもなります。何かとりこぼしていないかしら・・・?と。目的の見当たらない登場人物たちの中に少し飛び出していたぽこんぽこんとした日常の不思議な違和感を、全部拾えていただろうか?と。

第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、国際批評家連盟賞を受賞した今作、イ・チャンドン監督「バーニング 劇場版」。

わたしたちが普段映画鑑賞中に使用していない能力を、知らない間に発動させるスイッチが埋め込まれた作品です。

興味を持たれた方はぜひこの感覚的な作品をお楽しみください。

ではまた来週、映画の話をしましょうね。オノユリでした