コエボンラジオをお聴きのみなさんこんばんは。9月4日(土)の女優オノユリの映画の話をしましょうよのお時間です。9月になった途端に、雨が続いて東京は肌寒いです!沖縄はいかがですか?うだるような暑さが引いた途端に、過ごしやすい風の吹く中、夏の焦燥感を思い出していつの間に夏が終わってしまったのかとむしろその焦燥感が恋しくなっております。夏の青空が恋しい!太陽はどこですかー!ちょっと探しに旅に行ってこようかな?ブラジルあたりに。

Airplane Mode 機内モードな私

2019年製作/96分/ブラジル
監督:セザール・ロドリゲス監督
原題:Modo Aviao

STORY

運転中の”ながらスマホ”で事故を起こし、病院へ運ばれたインフルエンサーのアナ。罰として田舎の祖父のもとに送り込まれ、スマホなしの生活を強いられることに。

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FILMANIA 映画の話をしましょうよ

本日の映画1本目は セザール・ロドリゲス監督『機内モードな私』からスタートです。わたくしオノユリ、旅が大好きなんですね。素敵なレストランも最高な思い出になるし、旅先で地元のスーパーへ行ってカルチャーショックを受けるのも大好き。見たことないモノや日本では手に入らない食材を買い込んで、お部屋で摂る食事は一気にその土地に対する認知度と自分のレベルが上がった気がしてテンションも急上昇!旅、と言うか、知らない土地に住む経験が好きなのかな。その土地で最初は知らない道、知らない建物、迷ったらどうしよう…と頭の中でぐるぐるしているのに、いつの間にかスマートフォン持たずに散歩してたり、自然に出来るような自分にふと気づいた瞬間が好き、なんですよね。

セザール・ロドリゲス監督『機内モードな私』は、ちょっと耳が痛い映画でした。笑 

この作品を選んだのは、自分のリストに出てこない、馴染みのない国の作品を探してみようと思ったからなんです。映画を通じて旅する気持ちを味わえたり、ラジオを通して味わってもらえたら…と考えていて、色々な国の作品を探していたところ、出くわしました。アメリカのVariety誌によると、

Netflix上の非英語長編映画作品の中で、リオデジャネイロに拠点を置くポルトガル出身のセザル・ロドリケス監督作『機内モードな私』(2020)が、最も人気を博していることがわかった。

ポルトガル語作品の本作は、ブラジルで製作・配信された作品の中で、初のNetflix全編オリジナルとなり、2020年1月23日の配信開始から現時点までに全世界約2,800万世帯で視聴されているという。視聴地域の内訳は、全体の3分の1がブラジル、残りはアメリカ、メキシコ、フランス、ドイツが視聴を牽引しているとのこと。

The River

ということで、鑑賞したところ、興味深いなぁと思ったのは、セザール・ロドリゲス監督『機内モードな私』は、いわゆるティーンムービーなんです。なので全世代が楽しめる軽いテンポの作品です。

主人公のアナは、大人気のインフルエンサーで、それがきっかけでファッションブランドと契約を結びブランドの商品はアナの影響で爆発的に人気商品になります。しかし、それと同時にいつの間にかアナのライフスタイルはスマートフォンの着信音に支配されていて、気を取られて月に8回今日だけで2度もで事故を起こします。それでも、事故はSNSでの投稿のネタになり「いいね・スキ!」の数が上がれば、問題なし!生活は上場なのです。見兼ねた両親は、圏外の田舎に住む祖父の家にアナを送ります。そこから、スマートフォンなしの生活になりますが、祖父の家に向かう途中から、スマートフォン中毒のアナに禁断症状が起こります!スマートフォンを持ってる人が気になって気になって、年齢が自分より若ければ貸してくれるんじゃないか・・・とか、目の前にスマートフォンがあれば持ち主が気づかぬうちについ自分の手にしてしまったり…観ていて恐ろしくなりました。常々、わたくしオノユリ自身、スマートフォン依存症なんじゃないかと思うことがあります。スマートフォンを触る理由がなくても触ってしまうし、SNSを投稿すれば、どんな風に見えているのか、気になって仕方がありません。その割にスマートフォンを忘れて家を出ちゃったりする事があり、1日スマートフォンがないと案外依存症ではないかもしれないな、と安心したりもするのですが、手元にない日に限って、すぐにプロフィールを送らなきゃいけなかったり、過去の作品の情報をチェックしなきゃいけなかったり、スマートフォンがないと言う感覚がなくて会話の途中で「あ、スマートフォンないんだった!」が何度も飛び出して不便なんですよね。そんなスマートフォン中毒のわたしですが、セザール・ロドリゲス監督『機内モードな私』の主人公アナが、祖父の家で徐々に見栄えのいい商品価値のある作り物のインフルエンサーから、アナ と言うリアルで等身大な人間に向かう道のりは、ブラジルの広大で美しい大地を背景に本当の自分に出会う旅、そのものです。もともと、ファッションセンスが高く、自分でオリジナル性のあるものを生み出したかったけれど、インフルセンサーとしてブランドの商品で固めていた彼女の心が解き放たれていくのは爽快感があります。文化的な違いを感じるのは、よく喋る!考えてること全部喋る!分かりやすいからこそ、世界で全世代に受ける作品なのかもしれません。わたしの抱く、ブラジルのイメージとは全く違うブラジルが映画の中に広がっていて、やっぱり世界中を観て、もっと知りたいなぁとおもいました。セザール・ロドリゲス監督『機内モードな私』きらきらインフルエンサーでスマートフォン依存症のアナが本当の自分を探す旅のお話です。

“THE PEANUT BUTTER FALCON”

では、次に本日2本目の映画の話をしましょうよ。

2019年製作/97分/G/アメリカ
原題:The Peanut Butter Falcon
監督:タイラー・ニルソン & マイケル・シュワルツ 監督
配給:イオンエンターテイメント

Cast

Zack Gottsagen

Zack Gottsagen as Zak

Dakota Johnson

Dakota Johnson as Eleanor

Bruce Dern

Bruce Dern as Carl

Shia LaBeouf

Shia LaBeouf as Tyler

Thomas Haden Church

Thomas Haden Church as Salt Water Redneck

Jon Bernthal

Jon Bernthal as Mark

Tim Zajaros

Tim Zajaros as Orderly

John Hawkes as Duncan

Introduction

お金も食料も移動手段もない。そんな二人が偶然に出会いDIYの旅に出る物語が生まれたのは、本作で長編映画デビューを果たした俳優ザック・ゴッツァーゲンと、共同監督をつとめたマイケル・シュワルツとの出会いからだった。「映画スターになりたい!」と夢を語るゴッツァーゲンに「それは叶いっこない」とシュワルツは答えるも、感情的になった彼はこう返したのだ「じゃあ、君たちが僕のために映画を作ってくれよ」と。

 二人の無名監督が書きあげた脚本のもとには『リトル・ミス・サンシャイン』『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』など多くのインディペンデント映画の良作を生み出してきたプロデューサー陣が集結。ゴッツァーゲン演じるザックと共に旅する仲間にシャイア・ラブーフ、ダコタ・ジョンソン、またジョン・ホークス、トーマス・ヘイデン・チャーチ、ブルース・ダーン、ジョン・バーンサルら実力派俳優が脇を固めた。

 2019年4月に開催されたSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)映画祭で観客賞を受賞した本作は、その評判が話題となり8月のアメリカ公開初週には、映画批評サイトのロッテン・トマトで100%フレッシュを獲得!高い評判が後押しし、わずか17館でのスタートから公開6週目には、1,490館にまで上映規模を拡大し大ヒットを記録している。

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STORY

老人の養護施設で暮らすダウン症のザックは、子どもの頃から憧れていたプロレスラーの養成学校に入ることを夢見て、ある日施設を脱走する。同じく、しっかり者の兄を亡くし孤独な毎日を送っていた漁師・タイラーは、他人の獲物を盗んでいたのがバレて、ボートに乗って逃げ出す。ノースカロライナ州郊外を舞台に、偶然にも出会った二人の旅の辿り着く先は……? やがて、ザックを探してやってきた施設の看護師エレノアも加わって、知らない世界との新たな出会いに導かれ、彼らの旅は想像をもしていなかった冒険へと変化していく。

オフィシャルサイト

FILMANIA 映画の話をしましょうよ

今回、実は「オノユリの映画の話をしましょうよ」の構成を考える段階で、わたくしオノユリ大きなヘマをしでかしまして。映画のお話をするお仕事柄、映画紹介の記事とか見かける度に、紹介されている映画をチェックすることが多いんですね。自分の直感に従うばかりのわたしは、作品がすごく偏ってしまうので、NETFLIXでオススメしてくれる作品も目新しくないことがほとんどなんです。そこで、ある映画紹介の記事で、ポーランド映画の記事をみかけまして。ポーランド映画はまだラジオでお話したことないんじゃないかと思い、ポーランドへ旅するような構成でお話したら楽しそうだ!と思い立ったんです。ところが、ポーランドがわたしの中でいつの間にかポルトガルに変換されておりまして(笑)鑑賞した映画が本日1本目、セザール・ロドリゲス監督『機内モードな私』でした。でも、そのときはまだ間違いに気づいておらず、もう1本なにかお話出来る作品に出会いたいな…と思いつつ、ポルトガル縛りをちょっと緩めて鑑賞した作品が“THE PEANUT BUTTER FALCON”でした。いざ、構成を考えようと、映画のタイトルを並べてぞわっとしたのが、ポルトガル縛りどころじゃないですよ、まずそこから間違ってるんですから。全然共通点が見当たらない作品が3つ並んでいたのです。これは、まずいぞ。収録までに時間がない…と焦るものの何も思いつかず、『機内モードな私』から着想を得て(笑)SNSでトピックにしてみました。「なにかいいアイディアない!?教えて!」と。やっぱり、そこで話が発展するのはインフルエンサーだけですね…(笑)ありがたく応援メッセージをいただいて終わりました。(笑)まだ返信返せてないのは、この時点でラジオの構成ねりが終わらずSNSに取り組めていないからです。お許しください!!

ただ、正直 タイラー・ニルソン監督 と マイケル・シュワルツ 監督 の “THE PEANUT BUTTER FALCON”を鑑賞しながら、脳内は旅。「夏休みの終わりに、焦燥感が溶け切って、暑かったけど今はどことなく切なく思い出されるような旅」そんなお話をしたいな。と心にキーワードとして浮かんでいました。ただし、今回はポルトガルの旅だから次回かな、ともよぎっていたんですけどね。

タイラー・ニルソン監督 と マイケル・シュワルツ 監督 の “THE PEANUT BUTTER FALCON”鑑賞する前から、わたしはこの映画が好きだろうな、なんとなくわかっていて、鑑賞して、やっぱり好きなんだよな。なんだろうな、この”Little Miss Sunshine”な色調は?と思っていたんです。”Little Miss Sunshine”って、わたしの1番好きな映画なんです。1番好きな映画って、たっくさん面白い映画を観るとわからなくなるのですが、やっぱり1番好きな映画で思い浮かぶのはこの映画なんですよね。で、 “THE PEANUT BUTTER FALCON” にわたしの好きな映画の匂いがして、夢中でその匂いを追ったら、プロデューサーが同じ アルバート・バーガー氏だったのです。なんか、凄く嬉しくなっちゃいました。”Little Miss Sunchine”って2006年の映画で公開時に何度も鑑賞したので、15年ぶりに会った大好きな人が、また笑ってこっちに手を降ってくれてた、みたいな、そんな気持ちになりました。

“THE PEANUT BUTTER FALCON” ってキャスティングも秀逸なんです。この映画、どう見ても予算が凄いかけられた大作映画とは0の数が違います。マーベル映画やトランスフォーマーとは軽く見積もって桁が2つ違います。ダウン症のザックと出会い一緒に旅をするタイラーが シャイア・ラブーフ に似てるなぁ、と思っていたんです。シャイア・ラブーフといえば、トランス・フォーマーやインディージョーンズに登場して、わたしの中ではスティーブン・スピルバーグ監督の秘蔵っ子と密かに呼んでいるスター俳優。『FURY』あたりから「あれ?」っと思いはじめ『ニンフォマニアック』で「え・・・?」と印象がどんどん変化していった俳優なのですが、それでも、イメージはあのスティーブン・スピルバーグ監督の秘蔵っ子ですから、似ているだけかな・・・と思っていたのですが、エンドロールでやっぱりシャイア・ラブーフだったかぁああ!と心のなかで絶叫。凄い調和能力!流石!ザックのお芝居に対して全然引かないでむしろかなり当てていくのに、そこに一切の不協和音がない。ザックの暮らしていた施設の看護師エレノアも登場しますが、彼女は看護師なので、そこにはザックを看護する人として接する音のズレのようなものが発生しているのですが、シャイア・ラブーフ演じるタイラーは、それがないんです。ザックに対する遠慮、ダウン症に対する遠慮。すごい俳優って、映画の予算関係なく凄いんだなと地味に衝撃を受けました。シャイア・ラブーフってやっぱり凄いんだな。もちろん、お芝居って1人で出来るものではありませんので、シャイア・ラブーフのお芝居が凄いってことは、この映画に登場するザックも凄くて、エレノアも良くて、みんなが素晴らしい。そして、そんな映画がわたしは大好き。もう、好きがだだ漏れた話になっちゃいましたね。タイラー・ニルソン監督 と マイケル・シュワルツ 監督 の “THE PEANUT BUTTER FALCON” 「夏休みの終わりに、焦燥感が溶け切って、暑かったけど今はどことなく切なく思い出されるような旅」を感じるお話でした。

きっとあなたも好きですよ。

また来週素敵な映画の旅に出たいなぁ。オノユリでした。